たかはし

ニューオーダーのたかはしのネタバレレビュー・内容・結末

ニューオーダー(2020年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

構成が見事だった…
緑色のアレやそもそもの映画のタイトル、治療費が無いと訪ねてきた昔の従業員等、ミスリードや今後の展開を読めなくさせる術がお見事

私があんまり本数観てないから詳しい事はわからないがディストピア物と言うとナチ占領下だとか、近未来の話だったりして現代が時代設定になってるのはあんまり観たことなかったな

映画を観てる我々は観客、ただのフィクションを観ているつもりだった
映画中盤色々騙されながらもひっくり返る所でキタキター、うわぁエグいなぁなんて思っていたら最終盤で再度ひっくり返って元に戻ってしまう
え、コレって…
今そのものがディストピアってこと……?
と現実を突き付けられて固まってしまった

なんの疑いも無く観ていたけど、金持ちのホームパーティーで楽しんでる連中と使用人として働いている人達には明らかに人種の違いがあった
努力や運、金のあるなしで受けられる教育の差等もあり、貧富の差というのは当然ながらどうしても生まれてしまう
しょうがない事だとわかって居ながらも、使う側、使われる側がある
労働階級であり下級国民の私もこれから一発逆転なんて事はまたあまり無さそうだ
我々も今、緩やかなディストピアの渦中に居るのかも知れない
たかはし

たかはし