このレビューはネタバレを含みます
初鑑賞
「死者だけが戦争の終わりを見た」
追い剥ぎ映画かと思ったら社会の縮図を凝縮させたなんとも言い難い作品でした。
誰も幸せになれない展開で、救出されたかのようなシーンから一転。射殺された上に使用人は利用されるわでなかなかの胸糞具合。
貧乏人>金持ち>国家権力
段階を踏んで露見する膿がじんわりと伝わる構成になっており、なかなかの見応えだった。
メキシコ国旗から取った赤と緑の色彩も巧みに使い、舞台がメキシコという事もありあながちズレてはいないのが、生々しさを醸し出している気がします。
善意なんてこの世にはないのかもしれない。これはフィクションではなく限りなく真っ黒なノンフィクション。
善意は悪意には勝てない、そんな映画でした。