このレビューはネタバレを含みます
家族にも恋人にも親友にもなれなかったけど、全てにおいてそれ以上それ未満の関係を築く物語。
ヘンリーはグレイスのことを左足が不自由だからという理由では一度も身体的に、物理的に助けようとはしなかっなけれど、精神的にはいつでも助けになろうとした。それがヘンリーのグレイスに対する気持ちの表れで、無条件に愛を与えたかったのかもしれない。対してグレイスは、ヘンリーからの助けを受け入れようとはしなかった。無条件に与える愛は昔の恋人へのもの。
お互いに愛はあってもその種類はすれ違い、無条件の愛を与え合えるほどの相思相愛になることは難しいことを伝えられたような気がする。