一粒万倍日

AWAKEの一粒万倍日のレビュー・感想・評価

AWAKE(2019年製作の映画)
3.8
のめり込むほど好きなこと、才能にも恵まれている。
常に結果が求めらる勝負の世界には、上には上がいる厳しい現実が立ちはだかる。

好きで、負けず嫌いだからこその挫折。
のめり込んできたからこその喪失感。

そんな彼がAIという別の方法でコンピューター将棋『AWAKE』を開発できたのは、それまでに蓄積された知識と並外れた想いがあったから。

挫折後に進学した大学でのAI研究会の先輩との出会いや、父子家庭でのお父さんのそっと見守っている姿など、「人生は挫折」な私にとって好きな展開でした。

特に「捨てられずに取っておいた」という、使い続けて年季の入った将棋の駒と盤を箱から取り出すシーンに、父の息子を応援し続けている想いに泣けました。

吉沢亮さん好演の、地味だけど良い映画でした!
また、コンピュータ将棋開発者のこんな実話があったというのも知ることができました。