おらおらせきタン

ザ・フラッシュのおらおらせきタンのネタバレレビュー・内容・結末

ザ・フラッシュ(2023年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

まあそれなりに面白い作品ではあるのだが、それ以上に難点が多い。フラッシュ/バリー・アレンの物語としてみるのであれば、過去の悲劇を受け入れ乗り越える過程をエモーショナルに描いた作品と言えるのだが(『フラッシュポイント』で言うところのリバース・フラッシュの正体も秀逸)、それにしたってやらかしたことが大きすぎるうえに、その過程でさらに引き起こした被害にも無頓着に見えてしまうのはもう少し何とかならなかったのか
『フラッシュポイント』をベースにしたマルチバースにかこつけた様々なカメオ出演を用意するわけだが、その大半がかなり雑に消費されるかつ、メインを張ったマイケル・キートン版バットマンも必然性がない。スーパーガールとゾッド将軍もただそこに置かれただけで、「チーム」の映画としては非常に希薄。また、要所要所でコメディ的展開が挟まり決めるべきところで決めてくれないので全体的にモヤモヤしてしまう(あと、スローモーション演出の使い過ぎで冗長が過ぎる)。なんか、こういうのが見たいんでしょという不自然な「媚び」を感じてしまった。