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ベイビー・ブローカーのkurageのネタバレレビュー・内容・結末

ベイビー・ブローカー(2022年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

感想が難しい。赤ちゃんの親を探す旅を通して、産みの母が背負うものの大きさについて考えさせられるが、テーマの強度を増すために準備された設定なのだろうか後半に向かって力技的に不自然なところが散見されたように思える。途中から「なんでこの人がこの話を知っていて、でで、どうしてここでいきなり現れて」とハテナの嵐。もしや見落としかもしれないので、ここはあまり気にせずムードとシーンを楽しもうと思い直すも、腑に落ちない部分は最後まで。最初と最後はパラサイトのオマージュでしょうか?

洗車機のシーン、みんなで宿の一室に泊まるシーン、観覧車のシーンは自分が好きな是枝作品らしい“温もり”を感じる。

出演者はドラマや映画でお馴染みの人ばかりなので、キャラクターもどこかその延長線上で親しみを感じながら観ていた。カンヌで賞を取ったソン・ガンホよりもカン・ドンウォンの方が魅力的に描かれていたような気がする。ペ・ドゥナの食べっぷり、良き。是枝監督にはこれからも海外に出て活躍してほしいけど、仏作品も本作品も、日本で製作した作品を超えているとは思わない。でも、国内にとどまらないでより良い制作環境を模索する監督の挑戦は素晴らしいと思うので、応援しています。
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