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恋人はアンバーのhiyoriのネタバレレビュー・内容・結末

恋人はアンバー(2020年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

ここ最近でいちばん劇場公開を楽しみにしていた映画!観てよかった。

ふたりの友情やお互いを大事に思う精神的な繋がりを愛おしく、心地良く思いながらも、「ああそうだよね、違うよね」と思って。エディとアンバーの道が少しずつ逸れていく様子に、心臓がぎゅっとなるような思いだったけれど、その描写がすごく良かった。

ふたりを繋ぎ合わせたものは”共通の”経験や悩みであり、だからこそ肩を寄せ合って一緒の場所にいるんだけれど、それでも、そういう中でも、降りかかる抑圧や社会的規範、置かれている環境によって(今作はホモソーシャルな社会や有害な男性性を特に分かりやすく描いてた)個々の経験は異なっているのだということ、それゆえの道の進め方の違いを描いていたところがすごく良かった。最後はそれぞれの方向に進むところまで。求めるものは偽りの外にあって、そして求めていいんだと。

アンバーは町を出なくて良かったのかな〜……とも思うけど、自分を偽らずに生きていくために必ずしも町を出る必要はなくなったってことなのかな。でも出たいときに出れたらいいし、ふたりが連絡を取っていたらいいな〜


あと本編の内容とは関係ないけど、アンバーの”fucking patriarchy”やエディが”normal”に戻ろうって言ってたところはそのまま直訳に近い感じで訳す方がよくないか…?と思ったりした。
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