隠キャの僕
ラジオを聴くことだけが人生の楽しみで、リスナーとして投稿し続けることで、社会と繋がってる気がしてた。
そんな僕が、恋をした。
ゼミのクラスの隣になった女の子。
彼女も自分とおんなじラジオを聴いているという。
ただの朝の挨拶
それだけで嬉しくて、全てのカップルを呪ってたのが嘘のように、優しい気持ちになれる。
世界中に自慢したいから、聴いてもらいたいからラジオに投稿する。
近くにいながら同じラジオで思いをぶつけ合って
なんとなく分かって距離が縮まって、もうすぐ、もうすぐ手の届くところに行けそうだった。
明日も明後日も君と一緒にいたかった。
君の大切なになりたかった。
溢れんばかりの愛が届いた時に、もう君はいなくて、2人の居場所のラジオの中に想いが募る。
2人にこの居場所があって良かった。
愛がこんな風に交わされるなんて、周りくどいかもしれないけどなんかあったかい。
何も知らないラジオパーソナリティの毒舌ぶりも逆にリアルな、切ない切ないラジオラブストーリーでした。