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エイト・ハンドレッド 戦場の英雄たちのkazataのレビュー・感想・評価

4.0
2020年の世界No.1興収を記録した映画は『鬼滅の刃』でも『TENET』でもなく……1937年の(第二次)上海事変の激戦を超巨大スケールで描いた中国製戦争映画ってことで気合いを入れてウォッチ!
(…と思ったら『鬼滅~』の北米興行が堅調で最新情報としては世界No.1になる見込みとのこと!!)

(先の大阪アジアン映画祭で上映されましたが…)
もし本作が日本全国のIMAXで公開されないような事態になるなら、残念だけど"日本終了"ですね。
(配給会社がちゃんとついてるから大丈夫かな…)
(アジア初の全編IMAXカメラで撮影された劇映画とのことなんで、IMAXの大画面&大音量で観てこその映画だからぜひ劇場公開をばお願いします!!)

(予告編↓)
https://youtu.be/CBt8WtcG8Dw

日本軍が敵だけど基本的にフラットな視点で描くことが配慮されているし(なぜか侍スピリット礼賛的なサービスシーンもあり!)、自国軍(国民党軍)や上海人&欧米人の中にもいろんな立場の人がいた…ってこと(=負の側面)も描いているし、その上で人間性を奪っていく戦争の悲劇もちゃんと表現されているし……ってか、彼らの行動はこれまでの邦画でも繰り返し描かれてきた「俺は、君のためにこそ死ににいく」的な日本人お馴染みな特攻&玉砕&自己犠牲精神だったりするから共感できるはずだよね。
(「やってること同じじゃん」って分かり合えると思う)
(『父親たちの星条旗』&『硫黄島からの手紙』に通じるものもあるかと…)

そして、悲惨な現実の中で"フィクションの優位性"が描かれたりするもんだから(この辺は『フューリー』とかに通じる部分があるかな…)、フィクション愛炸裂展開に弱い自分は大感動!

ちょっとラストがいろんな意味でフェードアウト気味(急に雰囲気で語る系…)なのが惜しいのと、感動的な中華民国の国旗掲揚シーンはもっとちゃんとバシッと絵として見せて欲しかったかな。
(共産党政権下の現状だとこれが精一杯なのかもしれないが…)
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