Inori

シングルマンのInoriのレビュー・感想・評価

シングルマン(2009年製作の映画)
3.5
悲しい映画なんだけども、途中で何度か笑える箇所があって、人ってどんなにシリアスでもおかしな部分ってあるんだなと思った。キャストが良くて、コリン・ファースにマシュー・グードが尊い。コリン・ファースのスーツ姿…。そして微妙な表情のみの演技もすごく良かった。ニコラス・ホルトがすごくキラキラした役で出てて、このキャラクターにはぴったりだったけど、セリフの言い方が私には胡散臭く感じて「こいつ何か企んでる!!」としか思えなかった。監督の意図的な指示のか、演技の失敗なのかは分からない。ジュリアン・ムーアのイケてない女の感じもすごく上手かった。

色が褪せたり、ぶわっと急に色が濃くなったり、なかなか面白い表現で、キャラの気持ちに観客も一緒になって感じることができる。全体的にフィルムが古くなったような色合いで進むノスタルジックな気分になる映画。生き辛い世界でもなにか小さいことで生きる気力が少しでも湧いてくる。
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