Kuuta

女は女であるのKuutaのレビュー・感想・評価

女は女である(1961年製作の映画)
3.5
ハリウッドにオマージュを捧げた踊らないミュージカル映画。基本ずっとハイテンポでアンナ・カリーナが歌いたいと思えば歌うし、ライトの色も変わる。ジャンプカットも室内の移動撮影も流石に才気走っている。赤と青の色彩感覚も強烈で、ミシェル・ルグランの音楽使いも贅沢。

映像は一貫して楽しいが、ストーリーはほぼどうでも良い感じ。会話のキャッチボールならぬドッチボール状態で、脈絡を軽視して洒落たセリフでどつき合う。常に会話の先が読めず、こっちも頭が疲れてくるが、聞き取ったとしても中身が大してないのがキツかった(それが狙いなのかもしれないが)。目で楽しみながら頭が嫌がる不思議な感覚だった。

傘に見立てた電気スタンドと一緒に本の表紙で喧嘩するシーンなど、セリフの無い場面はどれも面白かった。70点。
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