MariaElena

映画 太陽の子のMariaElenaのレビュー・感想・評価

映画 太陽の子(2021年製作の映画)
3.3
有村架純と三浦春馬につられて観たら、わりと雰囲気はしっかり戦争映画やった。
私も他の戦争映画と比べることしか出来んけど、戦争によって苦しい生活を送ってる様子はそこまで見られず(地域によるんかな?)、物語の中心は家にいる女性でもなければ戦場に行く兵士でもなく、研究室で原子核爆弾の研究を進める男性たちの話やった。
だから空襲から逃げるようなスリルある描写はないけれど、研究者のため戦いに行くのを免除されてしまう男たちの葛藤とか、それぞれ考えることが違って仲間同士でぶつかるとかいう人間ドラマは感じられた。

にしても凄いタイミングやと思う。
1945年8月6日に世界で初めて原爆が落とされるその時代に主人公が生きていて、まさに今自分が原爆について研究している最中の青年だなんて。
結果的にはアメリカと僅差でも何でもなくて、かなり先越されてたのが皆んなどう思ったんやろうって気になった。毎日寝て起きて頭下げてウラン貰ってきて実験を繰り返す中、アメリカではもう「日本のどこに落とすー?」みたいな段階やったわけやん?

有村架純や三浦春馬が出てくるシーンもいいけど、もっと研究者たちにフォーカスして研究者の気持ちとか、アメリカ側の研究者の話とか知りたかったな。
ということで、タイミングよく今年は『オッペンハイマー』が日本でも公開される。何のために公開を一年遅らせて、その一年で何が変わったのか聞きたいけど。

映画の最後で、あのアメリカ人の台詞で終わらせるところが、あー日本の嫌なとこ出てるなーって思った。ない方が絶対よかった。
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