喵來

シカゴ7裁判の喵來のレビュー・感想・評価

シカゴ7裁判(2020年製作の映画)
4.0
ベトナムネタは辛いのう。映像の世紀な世界…
若者に熱が入ると…過激な…彼らの言う平和的とは…って考えさせられる。
ブラックパンサー…
黒人と白人で当時置かれた状況が全く異なるから抗議の仕方にも多少なりとも差が出てるの描き方がいいな。ブルーとホワイトの違いとかね。ほんっとよく出てると思う。エディの演技力のおかげなのかも。
世界が見てる、に酔いしれる若者と真面目に受け取ってるつもりの若者の対比ね。
そしてそれはブルーとホワイトに重なるの。

「古き良き習慣」のせいでどれだけの人が苦労してると思ってんだおい。
負けたことのないアメリカの強気加減と負けるかもしれない恐怖がよく出てる脚本だと思う。
ただちょっと当時の活動家にしては服が綺麗すぎる印象。ぼやけた映像しか知らんからあれだけど。

真実のゆくえ ケイリーちゃん殺害事件って映画でも思ったけど陪審員制度のいいところとその裏の限界ってあるなー。判断するのがあくまで人間心理によるものだから。そこの表現もよくできてたと思う。
陪審員は裁判の途中で降りられるしそれを操作することもいくらでもできちゃう。裁判の公平性の担保なんて存在しないんだよこの時期に。ってのがほんとうまい。
陪審員制度に隠された証言というのがあったのを初めて知ったわ。

これ主役エディレッドメインなの?!シュルツくんかと思った…てか弁護士だろ!絶対弁護士だろ!!クンスラーうまいわ!!
レッドメインくんはレミゼとかぶる。揺れる心情がうまい。

この判事のパフォーマンスもすごくいいと思う。法廷の混乱は弁護側の作戦ではない。それでもやっつけではしない。世界の注目の自覚が強いの。反戦や黒人に対する考え方が出てて、人間感。史実かどうかはわからないけど、こんなに感情を挟む裁判は今なら糾弾されるんだろうな…時代柄。
でも明らかな黒人差別が滲み出てる…これもパフォーマンスの一環なのか…
法廷侮辱罪ってのは本当に判事の独断で下されてたのか…考えさせられる。

州境を越えることの重要性だな。
当時の州警察の規定とは…?!あってないようなもんだったのか…

FBIもJエドガーが頑張ってからすぐの頃だし色々ざるで、それに対する不信感もね。
女性差別も散りばめてて辛かったな…
内部分裂しちゃうのが若者の熱の塊…
というかそれが目的の人間もいたのか…

史実は知らんが、あまりにも裁判所側を敵として描き過ぎているのに少し違和感を感じる。
アメリカ目線のナチス映画ではナチスが完全悪のように描かれているのに通ずる。

カメラをいろんな目線から見られたのは良かったな。

ギンズバーーグーー

反戦に対する傍聴の反応もやったらリアルでよかった。

ちょっと音量の差が映画内で激しいの。
喵來

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