菩薩

シカゴ7裁判の菩薩のレビュー・感想・評価

シカゴ7裁判(2020年製作の映画)
3.8
何がいいって「はいっ!君、法廷侮辱罪〜!!!」が口癖の無能老害クソ判事が百田尚樹にそっくり過ぎるところ、マジで日本のどちらかと言えば左巻きの人らをターゲットにしてるとしか思えないキャスティングだし、敵は国家だと言うのにまるで一枚岩にならないシカゴ・セブン(最初は8人)がまるで烏合の野党を見ている様でもどかしかった。実際のところ更に「衝撃的な」裁判であった様だし、その点はかなりポップに描かれてしまったなと思うけど、このスピード感(特に冒頭10分、早過ぎる)と終盤の畳み掛けに大胆なフラッシュバックの挿入、物語に厚みを持たせる大量の人員投入は全てが吉と出ているし、法廷劇に求めるカタルシスもきちんと用意されている。詰まるところ数の論理で答えが出されてしまう民主主義が悪用され続けて久しい世界に対するカウンターとしては充分な効果を発揮する一作だと思うし、「戦争を終わらせにきた」にしてもとあるシーンにしてもやってる事ほぼ全盛期のワンピース(そんな事はない)。BLMに、大荒れの大統領選とに揺れる今だからこそ尚更意味を持つ作品になりそうだが、たぶんドキュメンタリーの方が面白く仕上がったと思う、
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