みむさん

サン・セバスチャンへ、ようこそのみむさんのレビュー・感想・評価

3.0
これ2020年の映画なんだよね。アレンに対する疑惑やらいろいろあって日本にやっと来た感じだが、やっぱり英語圏の人気俳優主演はさすがにもうないのかもね。

アレン作品ほぼ常連ウォレス・ショーン主演のコメディ。女医役で「私が生きる肌」「この愛のために撃て」のエレナ・アラヤ。年相応に可愛さ保ってるね。

サン・セバスティアン映画祭を舞台にしたいつものアレン映画。パートナーとの関係に悩んでいるところに新たな恋の予感あるもすんなりは行かないよってやつ。

ウディ・アレン作品のファンにとっては求めているものがそこにある手堅い映画たろう。

そうでもない人は何が楽しいって、映画祭とその裏側風刺ほんのりあり、主人公モートが元映画学教授で現批評家なので映画ネタがたくさんあること。彼の夢か妄想かクラシック映画のオマージュシーンがたくさんあること。モートとその周囲の人物によるパロディのようでププッと笑いそうになる。
ウェルズ、ブニュエル、フェリーニ、ルルーシュなどあげ始めたらキリがないが、いくつかあるベルイマンパロディのうちの最後に笑った。

クリストフ・ヴァルツ出てるのは知ってたが、それかよ!😂って。

基本、おじさんが新たな恋にキャッキャウフフする話だが、そんなにハッピーでもなく、少年のほろ苦い青春ドラマのよう。
まあ、彼らあれでいいんだろう。
モヤモヤを引きずらずに新たな一歩を踏み出し自分の気持ちに正直に。もうだいぶ歳とってるが、そんなことは彼は気にしてないね。