このレビューはネタバレを含みます
盗難自転車を見つける
という
誰にでもありえそうな状況からはじまり、
なんてことのない話かなと思っていたら
ぐいぐいと引き込まれてしまったのは
テンポの良さと
カメラワークの巧みさだろう。
盗んだ側(or現在の使用者側)の
事情を知ることで起こる
気持ちの変化が物語の肝。
見つけた自分の自転車を
すぐに取り戻すことに異常にこだわる
主人公のこだわりが何だったのかも知りたかった。
自転車を切断する結末の意味は
「どうしても取り戻したい重大な理由があった」場合と
「盗まれたことへの怒りで熱くなっていただけで
冷静に考えたらそれほどかけがえのない自転車ではなかった」場合の
どちらでもそれぞれのドラマがあるだろうから
妄想が膨らむなぁと思った。
※2022.8 BS松竹東急