玉生洋一

SING/シングの玉生洋一のレビュー・感想・評価

SING/シング(2016年製作の映画)
4.0
日本語吹き替えの内村光良が適役。
自分の信念通りに真面目に動く奇人ぶりと
各人を見守る親のような立場の愛情と
ひどい目にあったときのコント的なリアクションがハマっている。

物語の展開はハリウッドメソッドまんまでまったく意外性がないが
その流れに沿って
シンガー各人のドラマが丁寧にテンポよく描かれていて隙がない。

各人どれもよかったが、1人あげるなら豚の奥さんの話か。
自動装置を作る場面もよかったし
ステージ上のギャップも一番で、それを見せたい相手もきっちり客席にいたし、ステージ後にどう好転したかも一番効果的に描かれていたと思う。

作品としては、要所要所やクライマックスの歌と音楽だけでもすばらしいのだから
作品として失敗するわけがない。

水の表現や動物の毛並みの表現が緻密。

演者だけでなく、裏方の動きもそれなりに描かれているのがすばらしい。

映画のスタッフたちが真面目に取り組んで高い完成度の作品が作られたという印象。

※2024年に金ローの放送を吹替版で視聴。その後すぐWOWOWで過去に放送したノーカット版(吹替版)を視聴。細かなカットがいろいろあった。あとで原語版も視聴する。