このレビューはネタバレを含みます
役者さんたちがみんな等身大というかちゃんと高校生に見えて本当に良かった。
主演の伊藤万理華さんは本当に子供みたいで、上白石萌歌と並んで歩かせたい見た目してた。主演の三人の女の子本当に可愛いかった。
時代劇はラブストーリーっていう考え方も大いに賛同できるし、通じ合ってるから斬るという考え方も一部の時代劇は本当にそうだからそこを打ち出したのもよかった。(もちろんそうじゃない時代劇もあるだろうけど)
若い人があんまり触れない時代劇にフォーカスしてくれて本当にありがたい。
本当にありがたいんだけど、本当にごめんだけど、僕個人はあんまのれなかった。。
役者さんたちみんな魅力的で画も美しいんだけど、それゆえに物語の進行の粗さばかりに目がいってしまった。
粗さに関しては映画を題材にしながら作品全体のフィクションみがかなり強めで音だけで野球選手を聴き分けられるという二人はまだ良いとして(それで耳がいいから録音部って…というのもあるけど)、
デコチャリの彼なんてどっちかというとそれ照明じゃなくて電飾だし、
ダディボーイは空気読めないキャラっていうのがちょっとわかりづらいし、
学校関係者じゃない男を校内に連れ込むことも、その素性を一切聞かないことも、わざわざレールを敷いてジンバルを手持ちで撮影してることもいちいち気になった。
ラストの展開も言いたいことはわかるけど劇中の観客を蔑ろにしてまで叫ばなければいけないことなのか?という疑問もあるし、
その思いは作品に込めとけ/今後込めろよ!映画監督なら!とも思うし、急にお前が出ちゃダメだろ!とも思うし、まったくのれなかった。。
それまでの作劇を犠牲にして言いたいことだけ言う感じも、トリッキーな演出で誤魔化してる感があってもう本当に、、、
というかそれ以前にハダシには本当に悪いんだけど、映画好きの端くれという自負がある身として、そんな高尚な気持ちで映画観てないかなぁ。。
映画は面白いから観てるだけだし。。
そもそも映画を観るという事にたいして過度に意味を持たせることがあまり好きじゃない、
映画ファンなんてな、暇人だ!!仕事にしてる人以外はな、ただの趣味だ!!
そして今後巨匠になるらしいハダシってなんかあんまり自分と等価で見れないんだよな。。
少なくともハダシが生きてる間は映画無くならないみたいだし成功された人生が約束された人だと思うとああ自分とは違うなぁと。。
Twitterの感想などで今作でのキラキラ映画の扱いについて賛否がわかれていて、これについては今作を観てキラキラ映画を観たくなるかどうかが焦点なんじゃないかと思う。
すくなくとも自分は別に今作を観てキラキラ映画観たい!とは思わなかったかな(いや、まあ言われなくても勝手に観るんですけどね)。。。
もっと言うと予算が無い代わりに撮りたいものを撮れる自主制作映画で、日本の映画監督が撮りたくて撮ってるわけじゃないだろうキラキラ映画をわざわざ選ぶってことの方がなかなかにアバンギャルドなわけで、
むしろそっちの作品のが気になった。。。
特に近年はガワだけキラキラしてて中身はキュンキュンさせるだけにとどまらないキラキラ映画も存在するわけだし。
あとこれは本当にどうでもいいことなんだけど、座頭市がたぶんテレビ版だったり、
貼ってあるポスターがあんまり面白くはないLDH配給のドキュメンタリー「MIFUNE」だったり、
劇中の時代劇がオリジナルだったりと、
あんまり大手映画会社からの協力は得られなかったのかなぁ、、と勘繰ってしまった。
どのくらい権利関係とかあるのかわからないけどその割に東映の「十三人の刺客」はそのまんまポスター貼ってあってちょっと謎。。
自分の好みは関係なくこういう作品には力貸してやれ大手よ!大手よっ!!