ねまる

サマーフィルムにのってのねまるのレビュー・感想・評価

サマーフィルムにのって(2020年製作の映画)
4.5
「未来では映画は無くなってるから」
すんごい涙出た。このフレーズだけで。SFなのに。
未来に、映画が、なくなる、、、???
そんな未来くるのかな。
「映像は5秒が基本で、誰も他人の物語に興味を持たなくなる。」という説明が、TikTokやInstagramのストーリーブームの今、妙に説得力があった。
映画は、物語は、スクリーンは永久不滅だと思ってた。
だから、怖くて涙出た。
ハダシみたいに泣いた。
ああ、彼女の人生にとって、私の人生にとって、同じように、大きな存在として映画があるんだ。

高校生が初めて自分の映画を撮るという話であるだけでなく、なぜ人は映画に魅了され、物語は人を突き動かし、スクリーンはフィルムと現実を繋ぐのか、この約100分間、情熱と愛をもって伝えてくれる。
その映画じゃなきゃ、あなたじゃなきゃ。
それは一目惚れなんだ、恋なんだ。
本当、本当に幸せな映画。

ラストシーンまで爽やかさで疾走する全力の好き。
好きを好きと言わず伝えるのが映画だろって言われても、好きなんだこら、言いたいんじゃこら、真剣勝負じゃこらっていうこの勢い。
青春。
彼女たちにとっての青春。

監督、脚本、キャスト、全てがレベルの高い傑作。
一目惚れしました。一生大切にします。
ねまる

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