良くも悪くも（という感想になってしまうが）独特なリズムがある。序盤でシーンが切り替わる際にワイプを使うのは、グラインドハウス的なセンスなのだろうか。ちょっとまだるっこしい。
演技の大仰さ、そして題材などから『シュシュシュの娘』を思い出すも、「本気」感はこちらのほうが上だと思った。ホームレスたちが身を寄せる集合住宅の美術がいかにも自主映画っぽい凝り方で良いですね。
暴力シーンはさすが高橋ヨシキ先生、その筋の玄人だけあって容赦ないが、中盤以降のディストピア描写のフレッシュさに比べて、ラストの対決シーンに冴えを感じない。ただ、むき出しの骨の活用法には感心した。
