ほんと上手いなーと溜息つきながら見ていた。全てが狙いすまされていて、無駄がない演出。単に怖がらせるだけでなく、人間の喜怒哀楽をつく緩急があるのがシャマラン節だと思う。流石に中盤、大きな悲劇の流れが一定で緩んだが、まぁそれでも捏ねる工夫や、力技でもオチをつける意地は買いたい。いやいや流石にそれは…と笑い飛ばしつつ、ちょっと苦いのは100%ないとは言えないからだ。現に今、世界中がどんな状況であるかを思い出すと…自分自身、すすんでモルモットになっている状況にあるわけで。疑心暗鬼になって攻撃性を高める人間を存分に観察出来る、嫌な映画だ。
