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川っぺりムコリッタのお茶のレビュー・感想・評価

川っぺりムコリッタ(2021年製作の映画)
4.5
思ったよりもずっと重いテーマだったのに、観終わった後の心のぽかぽか感がすごい。

帰り道で思い出して、ふふっと笑ったり、うるっとしたり、観てよかったなぁとしみじみ。

言えない過去や生きづらさを抱えた、ハイツムコリッタの住人たち。
とにかく、みんなクセが強い。
初対面でいきなり「風呂貸してよ!」なんてひいちゃうけど、知れば知るほど人となりがわかり、いつの間にかみんなのことが愛おしくなってた。

境遇、前科、トラウマ、親の孤独死。
生きることに意味が見出せない山田。
それでも毎日を積み重ねていき、ささやかな幸せを見つけながら、支え合いながら、生きていく。

死や死者への向き合い方も、人それぞれで押し付けがましくなかったし、色々考えさせられた。

炊飯ジャーを開けて、炊き立てのご飯の香りに幸せを感じることなんて、すっかり忘れてたなぁ〜
忙しく過ぎていく毎日でも、私もささやかな幸せをたくさん見つけて生きていきたい。

切なくなるけど、じんわり優しさに包まれる映画でした✨



↓ネタバレあり



好きなシーン_φ(・_・

・炊き立てのご飯の湯気を、胸いっぱいに吸うシーン
・みんなですき焼き
・島田と山田の仲直り、その後の塩辛の壺に遺骨ドッキリ
・エアーすき焼きとふぐ刺し
・「山ちゃんはご飯炊くのうまいよね〜」
・1人より、誰かと一緒がおいしいごはん。島田が来ない夕食、そわそわして声をかけてみる山田
・福祉課職員(柄本さん)の丁寧な仕事
・塩辛が美味しそうに見えたり、気持ち悪く見えたりで忙しい
・お寺でまったり
・大家の南さん、塩辛工場の社長からの愛が溢れるハグ
・自分の居場所を見つけた山田。涙と笑顔に感無量。

あぁ、ごはんと塩辛ときゅうりの漬物が食べたいなぁ〜
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