ガンプラ監督

バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティのガンプラ監督のネタバレレビュー・内容・結末

2.0

このレビューはネタバレを含みます

本日、六本木のTOHOシネマズで観賞してきました。ゲームの『バイオハザード』は初代から派生作品、リメイク、新作まで広くプレイしてきている割かしプチヘビーな原作ファンの感想です。

正直、重度の原作ファンほどガッカリする要素が多い映画ではないかと…。まず、昨今のハリウッドのポリコレは仕方ない要素もあるとは思うのですが、前提として既に原作でイメージの出来上がっているキャラクター(ジル、レオン)を、雰囲気の似てない役者さんにするのは、見る前から不安要素でしたが…やはり違和感が残りました。

それには…単に人種が違うという事だけでなく、ゲームのキャラクターと性格や立ち位置まで変更している事に違和感以上のものがあります(これは、クリスやウェスカーも)。

ゲーム1&2の主要キャラが集まる今作ですが、ある程度の納得感があるのはクレアファンくらいでは?(それも、原作に比べると強くなりすぎてて違和感がありましたが)。

そもそも、1(洋館事件)と2(ラクーンシティ脱出)を無理やり詰め込んだシナリオが大きな問題。それのせいで、1の魅力的なキャラクター(バリー、レベッカ)が外されたり、モンスターも原作では序盤から恐怖を感じるハンター、そしてラスボス・タイラントを未登場にしたり…(リッカーは過去の映画版で登場してるし…)。原作2の街散策中に感じるラクーンシティの惨状もあまり感じられず。

また、肝心なTウイルスについての説明が旧作に比べてもあまりにも無さすぎますし、途中で2のGウイルスらしきものも登場しますが、当然説明は無く。「アンブレラが街ごと移転を始めて急速に過疎化が進んでる」という設定も、「ゾンビのモブシーンとか出さなくてすむようにするためかしら…」とうがった見方さえしてしまいます。

他にも、中途半端な原作再現が多く、実写で見てみたいシーンが無かったり、余計なシーンが長かったり(クレアとクリスの幼少期、リサ・トレヴァーのくだり)。

「ゲームと映画は違うものだ」という意味では、個人的にはミラ・ジョボ版の1&2のほうが今でも好きですし、切り離して楽しめたなと(旧映画版は3以降、アリス無双がひどすぎましたが…)。

というわけで、原作に思い入れが無い方が見るなら…ゾンビ映画としてそれなりに楽しめる…のかな?でも、ドラマでも「ウォーキング・デッド」等、クオリティの高い作品ありますし…本作は特撮やCGのレベルも特別高く感じずらかったんですよね…(なんなら旧映画版の使い方のほうがうまかったかも)。

そもそも、原作からの実写化ものって、まずはゲームファンに観に来てもらってなんぼ…という要素が強いと思うのですが、誰得なんでしょうか…。

なんとなく、続編も作られそうな気配で幕を閉じてますが、この内容のままなら頓挫したほうがファンも幸せかも…。

スコアかなり低い気分でしたが…クリスファンとして、ドラマ・アップデートにも出演する彼のキャスティングは良かったので2.0で♪はぁ〜でも、もっとクリスの活躍を見たかったなあ~。

すみません、だいぶ辛口なレビューですが…。重度の原作ファンの方にはあまりオススメ出来ず…それなりなクオリティで気軽なゾンビ映画を楽しみたい方なら…という事でレビューを閉じさせて頂きます。

P.S. 個人的に冒頭の孤児院は「IT」や「サイレント・ヒル」的な不気味な雰囲気があってシーンとしては好きだったで、そちらの方向に振り切ったゲームには無いバイオの前日談として作りこんでも良かったのになあ…と、もったいない気分。
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