映画好きな人はもちろん、夢を追いかける人、人生に迷いがある人、あらゆる人々に刺さる約90分間(ここが重要)のセンス爆発アニメ。
敏腕映画プロデューサー、ポンポさんのアシスタントとして働く主人公ジーン。映画だけを生き甲斐としてきた彼がポンポさんより新作映画『MIESTER』の監督に任命され、撮影、編集と試行錯誤を重ね完成にまで導く物語。
まず素人目にも分かるのは編集の鮮やかさ。シーンからシーンの移り変わりがどれも凝っていて面白いですし、一切ダレることなくサクサク進む物語に気がつけば夢中になっています。主人公の目にはこう見えて、頭の中ではこうなっているといった演出や、劇中劇では作画のトーンが変わったりするところも非常に面白いです。
ジーンと劇中の映画『MIESTER』の主人公がリンクしていく編集のシーンとハイスクールの同級生だった銀行員のアランが奔走するシーンが大詰めを迎える後半が特に面白く、映画の編集も人生も切っては捨てる取捨選択の連続であるというのは当たり前のことではあるんですが、迫力のある映像とドラマチックな音楽で見せ付けられると感動してしまいますね。そして何よりこの映画が最高なのは主人公ジーンの最後の台詞。あれは本当に見事なオチだと思いました。
