トランスマスター

トゥルーノースのトランスマスターのレビュー・感想・評価

トゥルーノース(2020年製作の映画)
3.0
♯67 北朝鮮移民の運命

主な舞台は1995年の平壌
主人公のヨハンは父親が政治犯の疑いをかけられ公安警察に逮捕され家族全員が悪名高い政治犯強制収容所に送還されてしまう。

過酷な強制労働と飢えの中で、主人公ヨハンは純粋で優しい心を失い、他人を陥れて食事や特権階級の職を得て闇落ちしてしまいます。

一方、母と妹は人間性を失わずに相互扶助の精神で同胞と協力しながら生活をしていました。ある日愛する家族を失ったことがきっかけで、ヨハンは絶望の淵で「生きる」意味を考え始めます。

日本から北朝鮮に移民したパク一家の物語をCGアニメで詳細に描いているドキュメンタリーのような映画です。

◆良い点/注目ポイント
・体制側の人間は立場上一貫してヴィランなのは分かりますが、収容される人々も仲間を売れば褒美をもらえるというシステムでお互いを監視しているため家族以外気を許せない環境がまさに生き地獄です。
・ヨハンが炭鉱で食べて、寝て、糞をする。こんな生活繰り返しになんの意味がある?
うんこ工場か?というセリフが、心に刺さりました。

◆改善点
・無し

◆総括
・この作品は北朝鮮強制収容所の内情を『バーチャファイター』のようなカクカクポリゴンアニメで体感できる貴重な作品

マイケル・ムーアの作品が好きな方にオススメです。

-2024年67本目-