Shin

スウィート・シングのShinのレビュー・感想・評価

スウィート・シング(2020年製作の映画)
4.5
ポスタービジュアルは主人公である少女ビリーのある1シーンを切り取ったもの。その自由を求めるまなざしは輝きに溢れ、一瞬の煌めきをとらえている。

映像はモノクロで描かれ、シーンが変わる時に使われるトランジションも古典映画のような趣きがある。撮影は16ミリフィルムで行われたそうだ。そこにビリー・ホリデー(1930年代の女性ジャズシンガー)が象徴的に登場する。

ストーリーはビリー(ラナ・ロックウェル)15歳とニコ(ニコ・ロックウェル)11歳が、まわりの大人に振り回されながらも、友達のマリクとともに自由を求め旅に出るというもの。困難な状況の中でも、ビリーの美しい歌声は希望をもたらしてくれる。

エンドロールで気付いたが、この兄弟はアレクサンダー・ロックウェル監督の実の子供たちが出演している。素晴らしい演技には本当に驚かされた。

人生は決して甘くはないが、タイトルのようにひとときでも甘い時を過ごすことができれば、人は生きていけると感じさせてくれる素敵な映画だった。

*アレクサンダー・ロックウェル監督って米インディーズのカリスマと言われてるんですね。まだまだ知らないことばかり😌
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