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スウィート・シングのrage30のネタバレレビュー・内容・結末

スウィート・シング(2020年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

アルコール依存症の父親と暮らす姉弟の話。

所謂、貧困家庭モノと言いますか、まぁ見ているのが辛い作品でしたね。
普段は優しいものの、酒が入ると人が変わってしまう父親。
この父親が施設に入り、姉弟が母親に預けられたと思ったら、母親の恋人が家父長的な暴力男だったりして、姉弟の困難は続きます。

本作で印象的だったのは、モノクロ画面とクローズアップの多用でしょうか。
モノクロ画面はタイムレスな印象を与え、昔の映画を見ている気分にさせられますし、クローズアップの多用は家族の親密さを表すと同時に、姉弟の行き場のなさを表してもいる様でした。

ただ、その一方で、モノクロ故に古くて地味な作品になってしまった気もするし、クローズアップの多用も切迫感を感じて、見辛かったな~という気も。
この辺は好みの問題かもしれませんが、個人的には、そこまで魅力は感じませんでしたね。
美しい思い出だけカラーになるアイディアも陳腐と言えば陳腐だし、「カラー=美しい」なら「モノクロ=汚い」って事?という疑問も浮かびました。

良くも悪くも、インディペンデントな映画で万人向けの作品とは言い難いのですが、モノクロの映像が好きだったり、厳しい話でもOKという人ならオススメかなと思います。
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