このレビューはネタバレを含みます
前作同様あらすじや展開、結末よりも画の力が圧倒的。変わらずどこを切り取っても美しい。戦闘も相変わらず多種多様。手に汗握る、削り合う苦しい戦いが素晴らしい。視覚的に魅せてくれるので、いつまでも観ていられた。
前作は本編通して走り続けていたが、今回は時間を追って丁寧にフュリオサの生い立ちを描いていく。母と娘。仇打ち。
各々の登場人物のセリフに、性格や育ち、思想が滲み出ていて、話している場面を見るだけで自己顕示欲、プライド、頭の良さ、力関係だったりが伝わってきた。
突然理解者が出てきたのに戸惑ってしまい、こんな世界だからどこかで裏切られるんだろう、最終的にディメンタスのスパイなんじゃないか、などと考えたりして最後まで信じられなかった。荒廃した世界で自分の心まで捻じ曲がってしまった。
前作を復習してから観に行って良かった。お互いの額を寄せて、片手を相手の頭の後ろに回すボディランゲージを序盤で観ただけで感極まってしまった。