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着信アリFinalのStroszekのネタバレレビュー・内容・結末

着信アリFinal(2006年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

「転送すれば死なない」という新基軸。

韓国への修学旅行中に事件が起こるのだが、二番目に着信の犠牲になる高校生男子が旭日旗のバンドパーカー(?)のようなものを着ていた。映画制作者は旧大日本帝国の植民地でこんな衣装を着せることの意味が分かっているのだろうかと、本気で心配になった。

「呪いの着信」よりも、明日香や信一が受けるイジメの方が怖い。「鶏のつつき順位」の話が恐ろしい。

最後は日韓共同の「美々子のPCフリーズ作戦」でPCが爆発し、えみりは助かる。しかしその直後にえみりの身代わりとなったジヌが亡くなる。これは、えみりが気絶し明日香と美々子と空想内の教室にいる間にかかってきた着信をジヌが取り、身代わりになったということだろうか。ということは、日韓共同作戦の意味はPCを爆破させたこと以外になかった(美々子を止められなかった)ということだろうか?ジヌは、「君(えみり)が私で終わりにしてと言っていたから」、彼女の携帯を取ったと言っていた。その後着信を取ったタイミングがいつなのか気になる。

なぜなら「何万通もメールを送ってPCフリーズ」作戦に意味はなく、「ジヌがえみりの身代わりになって着信を取った」行為にだけ意味があるとすれば、終盤の日韓の協力行為の描写の位置付けも変わってくるからだ。

ジヌを死なせたショックで廃人となったえみりが明日香に車椅子で海に連れられていくラスト。そう言えば、「海」の存在は一作目(「水着のセールに付き合って」と中村由美が友人に誘われる)でも二作目(おそらく中村由美が身投げしたのは海)でも仄めかされていた。それをやっと三作目の最後になって観る、という構成か。
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