安堵霊タラコフスキー

トリュフォーの思春期の安堵霊タラコフスキーのレビュー・感想・評価

トリュフォーの思春期(1976年製作の映画)
4.9
大人は判ってくれないや野生の少年のように、子供を映したときのトリュフォー作品はどれも素晴らしかったけど、やはりこの作品も邦題はさておき素晴らしいものがあった

この作品はとある小学校に通う子供たちの姿を物語性を薄めて描写した映画となっていたが、そこに映された子供たちもドキュメンタリータッチで自然に映った姿が実に魅力的で、問題行動ばかり起こす姿も年相応という感じでむしろ自然な行動の数々に思えたし、そのどれもが印象に残る描写でとにかく子供たちが最高と思える作品だった

でもこれだけ子供の魅力溢れる作品となったのは、カメラの前だからと緊張したりわざとらしくならないようにするための環境や撮り方がしっかりしていたからだろうし、それを見事に成し遂げたトリュフォーはやはり良い監督なんだと再確認

リュミエールの映画でも無邪気な子供の姿が可愛らしいものがいくつかあったけど、その延長線上にあるかのような作品を遺したトリュフォーもまたリュミエールの子供の一人と言える監督だろう

でも幼児がマンションから落ちるシーンはあまりに心臓に悪かったから勘弁してほしかった

最後に一つ、子供育てる気がない癖に子作りする馬鹿はくたばれ