ハンスウ

私は確信するのハンスウのレビュー・感想・評価

私は確信する(2018年製作の映画)
3.4
これフランスで大ヒットしたらしいんですよね。ヒットする映画というのもいろいろお国柄が反映されるんだなあと思って……

フランスでは失踪する人が年間4万人いるんだそうです。行ったことないから当たり前だけどフランスのことはよく知らなくて、他の国と同様そういう一面もあるんだなあと思いました。そんなことがが背景になっている作品で実話を元に脚色して作ってあるようです。

つまらなくはなかったですが、ところどころ既視感が……。ジュリア・ロバーツの「エリン・ブロコビッチ」みたいに素人のおばちゃんが調査して証拠や有力な情報を集めたりして裁判を争うという内容なんだけど、このジュリア・ロバーツばりの主役のおばちゃんは裁判には直接関係ないんですよね。それなのに調査に並並ならぬ情熱を注いで、自分の子供のことや職場まで影響を及ぼしてしまうほど裁判に夢中になるんですよ。そのね、その動機がよく描けてないから違和感が多かったですね。実話系だけどこのおばちゃんは架空の人物だそうで、作者(監督)が言いたいことを投影させたのかわからないけど、スリリングな演出のために作り上げた人物なんでしょうかねぇ……

思い返してみたらフランスの裁判ものは初めてみたかもしれないけど、後半の最終弁論のシーンなどは弁護士役の俳優が大熱演し、まるでハリウッド映画のそれみたいでしたね。社会問題を背景にしてはいるけど、すべては感動的なラストを目指して構成されているような感じが鼻についてしまうところがあったかなぁ……
ハンスウ

ハンスウ