このレビューはネタバレを含みます
何度も見返したい傑作サイコスリラーサスペンス！
全編に渡って暗く圧迫感のある画面で構成されており、比喩抜きで精神的な体力をゴッソリ奪われます。
それでも鑑賞したくなってしまうのは、偏に本作特有の黒光りした魅力があるからです。
サイコスリラーやサスペンスの評価基準と言えば、計り知れない不安感やドキドキ感といった、心を逆撫でする演出の出来がどうであるかなのではないでしょうか？
本作におけるそれらの完成度は、異常なほどに高いです。
最初から最後まで謎が謎を呼び、様々な登場人物の思考と画策が絡まり合う過程が濃密に描かれていきます。
言うなれば、観客は隙のない興味の坩堝に容赦なく放り投げられる感覚が味わえるんです！
この興奮たるや、本当にたまらないものがあります。
語り草にもなっているラストシーンは衝撃的でありながら、ある意味での予定調和な絶望で、まだ観ていない人をいい意味でも悪い意味でも羨ましく思う限りです。
本作はOPから存分に惹き込まれますので、ぜひ未鑑賞の方はそれだけでも観てほしいです！
