レオ

セブンのレオのレビュー・感想・評価

セブン(1995年製作の映画)
4.1
『七つの大罪』を軸に執行される連続猟奇的殺人事件。
字面が厨二ホイホイだけど、そんな単純ではないのである。

見終わった後、自分の脳内で消化出来なくて色んな考察サイトを巡り巡って自分にしっくりきた『七つの大罪』を見つけられた…!
私はどんでん返しというより、気付いてしまった時の衝撃が大きかったです。
解釈もエンディングも一つと思えない作品なので皆さんも自分の『七つの大罪』を見つけてください、きっとどれもこれもハッピーエンドではないはず。

本編はずーっと不穏で陰鬱で雨降りだったり。
一生ポジティブになれない感じ。
この雰囲気さながらの定年間近なサマセット刑事ことモーガン・フリーマン。
正反対の熱血属性な赴任したばっかりのミルズ刑事ことブラピ。
この二人だから生まれた最後のエンディングが秀逸。
エンドロールのオシャレな不気味さもまさに映画そのもの。
通常と逆に動く文字の羅列に脳が混乱させられ、コラージュした写真、たくさんの書き込み…このエンドロールまで観て、良かったなぁと思える。
オープニングの不安定な曲に乗せながらクセがありそうで、クセがないフォントのシンプルさもよかったなぁ。
もうね、サイコスリラーだけどかっこよさを持つ作品でもあるんです。

猟奇的殺人だけど、そういった描写がないんですよね。
モノクロポラロイドとか、凶器だけとか、言葉だけとか。
これ、すごい想像力掻き立てられては震えてました。
煽るのがすごくうまいんですよね。
怖いのに、次の殺人は?どの罪を?どんな風に?と引き付けられっぱなし。


これ、十数年前に一度観ており今回再鑑賞なんですが何故か『犯人はピザ屋』と記憶してたんですよね。
犯人どころかピザ屋なんてそもそも本編に出て来なくて衝撃でした。
私はどの映画のピザ屋を連れてきてしまったんだ…。
レオ

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