このレビューはネタバレを含みます
12分という短い時間の中でアニメーション独自の描写を存分に活かした作品
セリフはほとんどなく静かに進行するため、
終盤のリアルな銃声がより鮮明に響き、事件の緊迫感が伝わる
人物の表情の変化を繊細に描き、両親が子供の死と向き合い、悲しさ・寂しさ・憎しみを受け入れていく様子を巧みに表現している
また、セリフの少なさゆえに人物の表情だけでは伝わりきらない彼らの本心を、影を使ってはっきりと映し出す技法もおもしろい
「体と心」の二面性を、視覚的に「人物と影」の二面性として描き出すのはアニメーションならでは