【鑑賞直後のストレートな感想】
村上春樹の小説以上に春樹ワールド‼️
※村上春樹著のテーマ:喪失と再生
【鑑賞してから3日後】
村上春樹原作を映像化できる驚嘆と歓喜に、静かに心が揺さぶられ続けています(いまだ現在進行形)。
チェーホフのテキストはおそろしい。
彼のテキストを口にすると、自分自身が引きずり出される。
そうしてワーニャから後退りしていた家福(かふく)さんが辿り着いた行末はー
複数の要素が絶妙に溶け合い、作用していたのでどれから取り上げたらいいかな🤔
個人的にクライマックスは2回ありました。
⭐️1回目
映画内で上演された、チェーホフの「ワーニャ伯父さん」のラストシーン。
セリフは唇の先から零れ落ちるものではなく、2人(この2人で演じる所作が心に響く)の身体から発信されていて、
そのメッセージの慈愛に満ちたあたたかさが瞼の奥から熱い滴をもたらしました。
チェーホフのセリフがすとんと胸に届いた初めての経験でした。
(引用したいけれど、手元にチェーホフの戯曲がなく暗記もしていないので💧後日、追記できればー)
⭐️2回目
上十二滝村で家福(西島秀俊:演)とドライバー(三浦透子:演)が「ワーニャ伯父さん」のソーニャのセリフに共鳴するシーン
語り出したらとまらないので💦
以下、箇条書きで。
◆濱口監督の春樹作への情熱❤️🔥と映画化への誠実なアプローチ、緻密な脚本
・「声」の演出
・🚕→🚗
(車体が赤の方が雪景色にも映える!)
・同書に収録されている下記作品も投影
「シェエラザード」
「木野」
◆春樹ワールドから抜け出してきたようなキャスト
・西島秀俊さん
本当にこの世界にピッタリ😌✨
西島さん以外に家福悠介はいない
・三浦透子さん
不思議な存在感
・岡田将生!さん
本当、この人は役に恵まれるというか
役を呼ぶというか
演じるには難しいと思われる高槻役を
見事に演じ切っている!
「告白」のウェルテル以来の、
インパクトある役柄だった
・霧島れいかさん
滲み出る色香に同性でもクラクラ😵💫💫
西島さんとのベッドシーンは
絵画を見るような美しさ!
【海外キャスト】
・パク・ユリムさん
(ソーニャの演者)
今作の清涼感!
健気だけどさっぱりしていて
・ジン・デヨンさん
(ドラマトゥルク兼通訳)
じゃがいも🥔顔と言われるけれど😌
【その他魅力的な要素💕】
・微笑ましい素敵な夫婦
・ワンコ🐶
賛否両論あるでしょう。
179分の尺も躊躇させるかもしれません。
(私は尺の長さを知らずに観て作品に引き込まれていたこともあり、席を立つ観客の多さに少し驚き、後で尺の長さを知りました)
でも小走りでスクリーンを遮らないように急いで退場・再入場している方が多いのも印象的でした。
戻ってこなかった方がいたかどうかまでは🤔不明です。
役を演じるために、この映画を創作するために、自らを差し出してくれたみなさんに敬意と感謝をこめて✨