勝ったのは農民だ

ドライブ・マイ・カーの勝ったのは農民だのネタバレレビュー・内容・結末

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

【これは傑作だと思います。ただラストは…、】

※今回はラストシーンのネタバレもします。
これから観るつもりの方は絶対に読まないことをオススメします。🙇🏻‍♂️

正直言って、観る前は

「アカデミー賞の作品賞にノミネートされたんはめでたいことやけど、
村上春樹原作の映画って難しそうやね…。
しかも上映時間がほぼ3時間って、最後まで集中力もつかね…❓」

って不安に感じてたんです。

でも実際に観てみたら、

さほど難解な作品じゃなくてホッとしましたし、😅これは上映時間に3時間が必要な作品だと思いました。

これがアカデミー賞作品賞候補になるのには納得ですし、「日本人だから」🇯🇵って理由抜きにすごく嬉しいです。♨️

まず、自分の感想を簡単にまとめると、

俳優さん最高‼️
演出も最高‼️
風景も最高‼️
脚本も最高‼️

の傑作だと思いますが、
ラストだけは本当によく分かりませんでした。🤦🏻‍♂️
最後に詳しく後述しますけど、
「ラストはなんであぁなったのか❓」

が分かる方がいれば教えて欲しいです。🙇🏻‍♂️

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【今作の主演:西島秀俊さんについて】

おそらく自分が西島秀俊さんを初めて意識したのは2002年サッカー⚽️日韓W杯の時の朝日新聞のCMで、これも自分は大好きなCMです。🥺
(https://youtu.be/UQep3tZPB5I)

当時観た時から20年経った今、YouTubeで見れるとは思いませんでした。😅
アップ主さんに感謝です。🙇🏻‍♂️

で、このCMの話で、
目指すものをサッカー選手⚽️じゃなくて、
俳優業界に置き換えて考えたら、
自分には西島秀俊さん自身がこのCMの“田中“みたいな存在に見えてきます。

同期で辞めていった人たちから「俺の方が演技うまかったんだぜ。」みたいに日本のどこかで言われているかもしれませんし、💢

西島さん自身も、劇中の主人公:家福悠介さんみたいに、運転中にカセットテープで台詞を頭に入れるような努力をずっと続けてきたのかもしれません。🚗

今作『ドライブ・マイ・カー』同様に、
昨年公開された『劇場版 きのう何食べた』も

「年間ベストの映画だ‼️」
って絶賛する人もいるので、
あれもいつか観ます。😄

🚘🚘🚘🚘🚘🚘🚘🚘🚘🚘🚘🚘🚘🚘🚘🚘🚘🚘🚘🚘🚘🚘🚘🚘🚘🚘🚘🚘

【基本的に“運転手の映画“って好きです。】

それから、タイトルの通り、
今作におけるもう一つの主人公は、
あの“車“だと思いました。🚗

自分は『幸福の黄色いハンカチ』のあの赤い車🚗を連想しましたが、たぶん全然違う車でしょう。

ただ、左ハンドルでカセットテープ設備ですから、明らかに古そうですね…。😅
正直言って、自分なら買いたいとは思いません。

家福さん(演:西島秀俊さん)は
レコードとかカセットテープとかを使っている時点で、古いものに対するこだわりと、それを大事に使っていることが伺えます。
あの車も相当大事に使っていたんだろうと思います。🚗


それはそうと、
基本的に自分は“運転手の映画“って好きです。😄

『マッドマックス/怒りのデスロード』も大好きですけど、別にそういうのじゃなくて、😅

『ナイト・オン・ザ・プラネット』
『タクシードライバー』
『イコライザー2』
『グリーンブック』
『Driveドライブ』

とかです。
挙げたらキリがないんですが、どれも好きです。

まだ観てないんですが、

『ちょっと思い出しただけ』
『劇場版オッドタクシー イン・ザ・ウッズ』
にも期待しています。

今作の渡利みさき(演:三浦透子)さんの“無口で無愛想だけど悪い人じゃない感じ“って、
ちょっと
『Driveドライブ』のライアン・ゴズリング
とか
『オッドタクシー』の小戸川さん
を連想しました。

車自体もそうですけど、
“運転“ってその人の性格が出ますよ。
自分は常に焦りがちな性格なので彼女の落ち着いた運転が羨ましいです。😓


ただ、三浦透子さん自身はこの映画の撮影まで運転免許を持ってなかったそうですね…。
その話を後から聞いてビックリしました。😲

🇯🇵🇰🇷🇬🇧👍🇯🇵🇰🇷🇬🇧👍🇯🇵🇰🇷🇬🇧👍🇯🇵🇰🇷🇬🇧👍🇯🇵🇰🇷🇬🇧👍🇯🇵🇰🇷🇬🇧👍🇯🇵🇰🇷🇬🇧👍

【あの韓国人夫婦の魅力も大きいです。】

他の脇を固める役者さんたちも最高です。

・岡田将生さん(役:高槻耕史)も言わずもがなでうまい役者さんです。

自分は村上春樹さんの小説は短編の『納屋を焼く』以外全く読んだことがないんですが、😅

それを映画化した『バーニング劇場版』🔥は以前観たことがあって、
あの作品に登場するスティーヴン・ユアン(役名は忘れました😥)を少し想起しました。

要は、
“ちょっと危険⚠️な雰囲気が漂う青年“って村上春樹さんの小説によく登場するイメージがあります。
実際、その高槻は危ない犯罪者でした。
劇中のあの話と重なりますが、
彼もまた、あんなことをしておいてよく平気で舞台稽古に来れますね…😅。


・霧島れいかさん(役:家福音)は、
今作において、
がっつり濡れ場シーンも印象に残ってはいますが、
自分はそれ以上に、
とにかく彼女の声がいいと思いました。🗣
運転中に流れる彼女の声が聞いていて心地よかったです。👂


それに加えて、
脇役のおばさんとかおじさんも、人間臭くていい顔をしてました。
リアルにあんな俳優さんっていそうです。
(まぁ、実際に俳優さんだから出演しているんですけどね…。😅)

細かい部分なんですが、
あのおばさんが練習終わりに
「お疲れ様でした。」👋って手話で挨拶をしていたので、少なくともそんなに悪い人じゃないことが伺えます。😄


それから、
台湾&韓国人俳優さんの存在もこの映画のなかで大きな役割を果たしています。🇹🇼🇰🇷
岡田将生さんと仲良くなるイ・ユナ(演:パク・スリムさん)も良かったですし、

なんと言っても、あの夫婦の魅力が大きいです。

二人とも温和でいい人たちでしたし、

彼女は障害を抱えていても舞台に立てる、
手話🙌だけで見事な演技をしていたのがすごく嬉しいです。
ラスト近くのあの舞台の手話🙌での長台詞のくだりなんて圧巻でした。👏

これって日本映画ではありますけど、
台湾🇹🇼&韓国🇰🇷人俳優さんたちの存在無くしてアカデミー賞作品賞ノミネートはあり得なかったと思います。

👁👁👁👁👁👁👁👁👁👁👁👁👁👁👁👁👁👁👁👁👁👁👁👁👁👁👁👁

【暗いシーンでの光と影の当て具合が絶妙でした。】

それに、濱口竜介監督の作品を観るのは今回が初めてですけど、すごく才能のある方なのは分かりました。🎥

全編通して長回しのシーンがすごく多いんですけど、
特に暗いシーンでの光と影の当て具合が絶妙だと感じました。🌌
そこもイ・チャンドン監督の『バーニング 劇場版』🔥と重なります。

それに、
舞台練習と全く関係ないシーンなのにもかかわらず、舞台を観ているような気分になる瞬間が多々ありました。
ラスト近くの北海道の故郷を訪れるシーンの会話劇なんて、ほとんど舞台演出に思えました。🗻

でも、その舞台みたいな感じが、
現実と虚構が交錯するような不思議な感覚で、
それは自分は全然嫌いじゃなかったです。

音楽をほとんど使ってないのに3時間退屈せずに見ていられる時点で、相当な演出力のある監督なんだと思います。

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【誰が観ても分かるような観光名所を映さないのもよかったと思います。】🗼

訪問先となる
瀬戸内海の海辺の風景もすごく穏やかで綺麗でしたし、日本人🇯🇵としてあぁいう風景なら海外の人に見せたいと思いますよ。😄

それに

広島だったら原爆ドームやお好み焼き屋さん、
北海道だったらススキノとか時計台、

みたいな“誰が観ても分かるような観光名所“を映さないのもよかったと思います。

自分が監督だったらそういうシーンをポイポイと安易に入れちゃうと思います。😅

しかも、広島で
「どこか行きたい場所はあるか❓」
って言われて、彼女が行った先がまさかのゴミ処理場🏭ってのがすごく意表を突かれましたし、

同時に村上春樹さんっぽいセンスを感じました。

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【ラストは本当によく分からなかったです。】🤦🏻‍♂️


「上映時間の3時間があっという間に過ぎた。」

というよりは、

「3時間たっぷり、このゆったりとした雰囲気を味わえてよかった。」

って感じです。



と、これでレビューを締めてもいいんですが、

自分にはラストが本当によく分かりませんでした。🤦🏻‍♂️

あの手話による長台詞であの舞台が幕引きとなって、👏

コロナ禍😷の韓国🇰🇷に舞台が移って、
渡利さんはあの家福さんの赤い車🚗を運転していて、
(おそらくあの夫婦が飼っていたであろう)あの犬🐕を車に乗せてドライブする🛣ところで、

この映画は終わります。

『グラン・トリノ』みたいなあのラストの雰囲気自体は好きなんですが、

あれから数年のうちに彼女の人生において一体何があったんでしょうか❓

・あの夫婦から犬はもらったの❓
・家福さんからあの車をもらったの❓
・或いは家福さんと一緒に暮らしてるの❓
・なんで韓国にいるの❓🇰🇷

とか、
とにかく多くの疑問が湧いたラストだったので、どなたか分かる方がいれば教えて欲しいです。🙇🏻‍♂️