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ドライブ・マイ・カーの723のレビュー・感想・評価

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)
4.5
とても豊かで、村上春樹の原作のまんまじゃないのに観終わった後は村上春樹の作品を読んだ後と同じような感覚になった。
とてもきれいな終わり方なのに、すっきりしない感じ、わかったようでわからない感じ、生活が素敵で小洒落た感じ。村上春樹作品は少しレトロな生活の匂いがするが、映画ではレトロな雰囲気はありつつも、とても現代的だった。ラストシーンの捉え方は人それぞれで全然違うと思う。劇中劇がとても素晴らしかった。全員が実力がないとできない作品。無音のシーンが多く、特に最後の手話のシーンは熱量や感情などが直に伝わってきて息を呑んだ。食事に招かれるシーンもとても好き。家福の気難しそうで、繊細で、一見穏やかそうだけど、心に渦巻くことがありそうな感じがひしひし伝わってきた。音はそんなに多くないけど、目や息遣いや所作で語る感じ。そしておしゃれ。画面の切り取り方や、映像の色味みたいなとこもすごくこだわっているのだろうな、と感じた。も一回原作も読みたいし、も一回映画観直したい。『悪は存在しない』が楽しみ
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