はやす

ドライブ・マイ・カーのはやすのネタバレレビュー・内容・結末

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

車の中という空間は、心理的に自分の部屋に近い、という話を免許更新の時の講義で聞いた。普段は優しいのに運転が荒くなったり、舌打ちや溜息や文句が増えたり、煽り運転などをする人の心理はそこに起因するそうだ。本当かは知らない。

自分の傷や罪と向き合うときには1人でじっくりすることが多いかもしれないけれど、時にはその自分の部屋に人を招いて、一緒に気持ちを吐き出し合って向き合うこともとても素敵だろうと思った。
深く愛しているパートナーから最後に聞いた話の続きを知っている人がいたら、最愛のパートナーが何度も不倫をしていると知ったら、みたいなことをどうしても自分に当てはめて考えてしまって、経験してもないのに情けなさや暗さみたいな感情が出てしまう。高槻みたいに開き直ってる人苦手すぎる。不用意に他人を傷つけないでくれ。

生まれて初めて村上春樹の作品に触れた。
村上春樹の作品は、「セックス、長い、暗い」だよと友人が言っていて、確かに合致してた。長くて暗いけど、早く大切な人に会いたいとか、全部を知らなくてもいいけど大事にしたいとか、そういうことを思い起こさせてくれたので、いい映画だなと思った。
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