このレビューはネタバレを含みます
公開当時に見逃したので、本日初鑑賞。
最近見たジャック・リヴェットの「彼女たちの舞台」となんとなく重なるところがいくつか。
・セリフと日常が重なっていくように行き交う
・舞台上で衣装を着てリハしている時に警察が来て、署へ同行する
他の濱口監督作品にも上記のシーンは使われているけど…個人的に奇跡的なタイミングでした。
喪失と葛藤する人物たちを静かにみつめる時間がどちらの作品にも交差していたように思う。
今回観客は10人ちょいだったけれどあちこちからすすり泣きや、涙を拭うような仕草の影が見えた。
それぞれ、喪失と共に自分を責める瞬間を経験してきたのかもしれない。
シェルターのようなあの車が、ひたすら長い道を指先でなぞるように進むのが心地よかった。