ちひろ

浜の朝日の嘘つきどもとのちひろのネタバレレビュー・内容・結末

浜の朝日の嘘つきどもと(2021年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

色々感情移入しすぎた。映画好きは、根暗。映画の半分は暗闇だから。暗闇の中で見ず知らずの人と肩を寄せて、同じところで笑ったり、泣いたりする。充希ちゃんのぐらぐら揺れながらも突っ走る姿がたまらない。田中先生の暖かさ柔らかさ優しさ。何事も受け入れる海のような人で落ち着く。震災がメインでコロナが追加になった感。ちょっとだけ描き方は気になった。映画でお腹を満たすことはできないし、命を救うこともできない。そうだと理解しながらも、それでも何かのきっかけになるはずと必死に動く映画好きにとても共感した。不況のとき、映画の効果は直接的ではないから娯楽は後回しにされがち。世間からそう扱われる理由もきちんと理解している。でもわかった上で止めちゃいけないと思って行動している。理想論だけじゃなく、現実も合間に見えたから気持ち離れずに見られた。ここ、という映画館がほしいなとおもう。田中先生の最後は既視感すぎた。ばあちゃんは話さなかったけど、最後確認できたのは食べ物の話。外国人労働、毒親、震災、コロナ。ただ悲観するだけじゃなくて、向き合い進む映画。急に工事が中止になったり、、の振り返るカットも素敵。ちょい役がいちいち豪華。
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