ちひろ

ちょっと思い出しただけのちひろのネタバレレビュー・内容・結末

ちょっと思い出しただけ(2022年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

本当にちょっと思い出してしまう作品。照生の誕生日を軸に1年ずつ過去に遡る。ああ、どうしてこの2人は別れなくちゃいけなかったんだろうっておもうけど、過去の2人が出会ったところで現実に帰されるのは良い。あなたたちは、まだこれからでしょう?と言われているような。劇的ではなくて、極めて日常的でなんてことない、2人の日々がきらきらして見えたのが嬉しかった。全体の空気感は、自分を重ね合わせてしまうほどに適温で、リアルなんだけど台詞のところどころに、ドラマみたいなロマンティックな言葉が散りばめられていて。ちょっとくさいなって台詞やシーンも、ふたりがナチュラルだから納得してしまう。し、実際そうだろうなとおもう。盛り上がった恋人同士って周りから見たらロマンティックあまあまな雰囲気を、素面でやってのける。タクシーのお客さん豪華。照生は生き物好きなのが、部屋から読み取れて良い。絶対良い人。ひとり時間が逆行しているような永瀬さんはスパイスに。2人との対比みたいで面白い。そして主題歌がとても好き。なんも特別なことがない日の夜に聴きたい。
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