Koshii

浜の朝日の嘘つきどもとのKoshiiのレビュー・感想・評価

浜の朝日の嘘つきどもと(2021年製作の映画)
4.0
「映画」をテーマにした本作。
今年の6月に「映画大好きポンポさん」を鑑賞した時と同様に「映画の力」を再確認できる素晴らしい作品でした。


現在、少し生きづらい世の中ではありますが、映画は心の拠り所として沢山の人の心を満たしています。そんな映画を昔から上映してきた映画館たち。厳しい情勢により、失われつつある映画館。

改めて、映画を映画館で楽しめることが当たり前ではないと痛感致しました。レンタルが普及し、今ではサブスクが主流となり、確かに便利で、合理的ではあるものの、やはり映画館ならではの良さというものは、それらに代わることはできません。

劇中でもあったように、映画を観ている間は現実と遮断され、別の世界で過ごすことができる。それも奇妙なことに、知らない誰かとそのひと時を共有し、それぞれ違う場面で泣き笑う。

個々の人生が、映画によって彩られたり、過去を悔ませられたり、主人公に共感して愛を知ったりと、それぞれの想いが暗闇の部屋に充満する。

それって本当に凄いことだと思うんです。
感じ方はそれぞれなのに、映画館で映画を観ている時間だけは人生と人生が繋がっていて、映画に救われる人もいる。映画館ってなんて優しい場所なんだろうって思います。


これは本編の内容の要素の極々一部なんですが、やっぱ映画って良いなと涙がこみ上げていたシーンでしたので、この要素を抜粋し本作のレビューとさせて頂きます。
Koshii

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