Moi00039

ステージ・マザーのMoi00039のネタバレレビュー・内容・結末

ステージ・マザー(2020年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

自分には少し物足りない映画だったので、辛口。
というのも、親子の葛藤の話や、LGBTの話、DVの話が、一緒くたに詰められていて、それぞれのストーリーが薄く描かれている内容だったからだ。
息子と10年離れていた母親が息子の死を契機に、夫の制止を振り切って息子の葬儀に出る。しかし、その葬儀ではドラアグクイーン仲間が派手な歌を披露し、思わず葬儀場を出てしまう・・・ここまではまあ共感も理解も出来る。
けれど、そこから息子の彼氏や仲間達に会い、怒濤の展開で息子のゲイバーを経営することになる。
夫に止められていたからといって、10年も会わずにいた息子の、「普通」とは違う生活に、こうもすんなり馴染めるものだろうか?南部テキサス州のバプテスト教会で聖歌隊を指導している主婦が・・・?10年息子と音信不通になるのは、中々の覚悟というか、息子のそういう面を受け入れられない気持ちが少しでもないと出来ないんじゃないだろうか。確かにサンフランシスコに出てから、メイベリンは息子の仲間達への拒否感を醸し出していたけれど、それならもっと偏見の目や差別的発言を冒頭に盛り込んだら良かったのに(ドラアグクイーンのショーを家畜ショーと同列に語っていたところとか)。と思ってしまったら中々ストーリーに集中できなかった。メイベリンが元々こういう奔放さとか根が自由人だったのなら、夫に制止されていてもこそこそと携帯で息子と連絡を取ることは可能だろうし。
ドラアグクイーンをやっている子達とメイベリンの関係も、いろんな葛藤があってドラッグにも手を出している人たちが、あんな簡単に心を開くものだろうか。
こういうここもっと!という気持ちが要所要所に出てしまった。全体として断片的な流れだった。言いたいことは分かるけども・・・!という気持ちがあるので、余計に残念。
ショー映画としてなら、もっと歌場面とストーリー場面をうまくつないでほしかったし、盛り上がりもほしかった。
Moi00039

Moi00039