ぶみ

エスター ファースト・キルのぶみのレビュー・感想・評価

3.5
この娘、やっぱり変だ。

ウィリアム・ブレント・ベル監督、イザベル・ファーマン主演によるサイコ・スリラーで、ジャウム・コレット=セラ監督の2009年作品『エスター』の前日譚を描く続編。
主人公となるエスターが、前作でコールマン家に引き取られる前の姿を描く。
前作は鑑賞済み。
エスターを前作に引き続きファーマンが演じているほか、ジュリア・スタイルズ、ロッシフ・サザーランド、ヒロ・カナガワ等が登場。
本作品の見どころの一つは、何より前作の本国公開時には12歳で少女エスターを演じたファーマンが、本作品では20代半ばで前日譚を演じていると言うことで、観る前は無理があるかなと思ったところ、違和感ゼロとは言わないまでも、その違和感すら、本作品の不穏な空気に繋がっており、良い方に転んでいる。
また、エスターの父親役を演じたサザーランドが、名優ドナルド・サザーランドの息子であり、キーファー・サザーランドの異母兄にあたるのも初めて知った次第。
物語は、エスターが精神病院から脱走し、サザーランドとスタイルズが演じる夫婦の失踪した娘エスターになりすます姿が描かれるのだが、やはり、本作品の肝はエスターの背景であることから、前作の予習は必須レベル。
また、前半は前作のようなスリラーやホラーテイストで進むのだが、中盤からの展開は、想像していなかったもので、これはこれで見応え十分。
私的には、エスター以上にイっちゃってる人が、病院の入り口の清掃担当をしていたのがツボ。
何はともあれ、前日譚であることから、前述のように予習は欠かせず、もっとエスターのことを知りたくなった一作。

1度で死んでよ。
ぶみ

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