実験的な短編。
映像では、両足を失った女性が医師（デヴィッド・リンチ監督本人が演じる）に包帯で巻かれた足の処置を受けながら、ひたすら手紙を書き続けている。その手紙の内容は、女性の朗読する声によってナレーションのように観客に伝えられる。
通常であれば不安や痛みを感じるはずの医療処置中に、まるで日常的な出来事のように世間話の手紙を綴る様子には、どこか滑稽で不穏な空気が漂う。急遽短編を撮ることになったリンチが、わずかな時間で考案したとは思えないほど、この作品には彼特有の不条理な美学が凝縮されているように感じる。
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