かわばんが

映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争(リトルスターウォーズ) 2021のかわばんがのネタバレレビュー・内容・結末

3.0

このレビューはネタバレを含みます

旧作ではいない状態で成り立っていたので今作から新たに追加されたピイナの存在価値がない。ピイナが囮になってくれたからどうとかって劇中内のセリフであったが、別にそれはどうとでもなるので存在を決定づける意味にならない。
しずかちゃんと似ているとかいう要素も何も生かされず。2回程面影を重ねるシーンはあるもののパピの性格上そんなこと関係なく故郷を愁いているので関係なし。
パピが素行不良だったり他人を強く拒絶する設定であったならば顔の似ているしずかちゃんと接することで皆と心を通じ合わせていくという持っていき方もできたと思うが、心を開いているかはともかくとして最初からドラえもん等と良好な関係を築けていけているので意味もなく。

映画版には勇敢なのび太や優しいジャイアンと同じように、弱腰だけど最後には決心して立ち上がるスネ夫が描かれる。今作も勿論メインとしてスネ夫のそれが描かれるのだが何回もあってくどい。勿論彼らは小学生だし、決心なんて鈍るものだし頭では理解できていても実際に死ぬかもしれない状況になると逃げ出してしまうとは思うが、妙に感動的な演出に持っていきたいのかスネ夫がぐずって周りがどうのこうの、スネ夫が張り切る、またぐずってと、二三回されるともういいよってなる。こういうのはここぞって時にやるのがいいと思うんだよね。
石ころ帽子最初から使えって思う。ドラえもんはポンコツたぬきだが、話の流れの為にわざとそうするのはどうかとは思う。わざとが過ぎる、なんでやねんってしか思わない。
あんだけひっぱってのび太の石ころ帽子が外れないのもあれだし、のび太だけ助かった必要もなかった。のび太のおかげで落下したパピが助かったわけだけど、落ちたと思ったら巨大化して助かったっていうシーンを作りたいが為だよねって。もっと活用してあげようよ。
巨大化してからの戦闘シーンも個人的には微妙。そもそもあんな狭い屋上で巨大化したのに敵のボス普通にヘリコプターで逃がしてるし、戦闘シーンも無人の戦車の上の部分押したら砲撃が出るってなんだよ。散々劇中で存在を放っていた敵の巨大戦艦と遂に戦うって時に皆並んで無人戦車の上を連打して攻撃して撃退ってギャグすぎるでしょ。
まぁ最後は大団円なんだけど、姉の存在が無意味なせいで感動とかなしなんだよな。姉との過去のシーンはあるけどあれだけじゃな……

対象年齢から大きく外れてるのはわかっているし、旧作を見てしまっているからどうしても比較とかしてしまうが、それにしてもなんか微妙だなって思ってしまったな。