ナンセンスロケット

浅草キッドのナンセンスロケットのレビュー・感想・評価

浅草キッド(2021年製作の映画)
4.5
【芸に生きる師匠と弟子の物語。お笑いだけでない絆を描いた名作】

NETFLIX第二弾、こちらも気になっていた邦画主力作品。

ご存知ビートたけしの浅草演芸時代と、その師匠である深見とのヒューマンドラマ。

日常から芸に生きる師匠役の大泉洋と、まさにたけしに見えてくる演技派、柳楽優弥。この二人の掛け合いがとにかくレベルが高く笑えてそして泣ける。

なんの芸もももたなかったたけし、「そいいう時はこう返すんだよ!」と笑いを教えていくさまがとても人情味溢れ、またたけし自身もそれに応えて成長していく。
お笑いの映画って難しいのかなと思っていたが、さすがそこは劇団ひとりというか、笑いと感動をあわせて作ってくれてます。

柳楽のたけし役が少し優しく描かれているのだろうが、それでもたけしさんに見えてくるのはとてもすごかった。なんと、演技指導は松村邦洋だったらしいww

中盤からのたけしの自立と逆に時代に取り残されていくフランス座がとても物悲しく哀愁があり、それでも師匠のもとにかえって掛け合いを披露するシーンがすごくいいシーンだと思います😭
あれだけ漫才を嫌っていた師匠がやはり自分の弟子をずっと気にかけてて、接していくという。

こういう師匠とかオヤジとかっていう芸とかヤクザの世界観はやはり大好きで結局に「気にしてやってる」っていうのが一番の宝なんだなと思います😅

結局、絆でしか人は生きられないし、何があっても酒を飲んで笑い合ったら素晴らしい人生なんだな、と僕も心が芸人だと思いました😂