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浅草キッドのliamのレビュー・感想・評価

浅草キッド(2021年製作の映画)
3.6

監督は「青天の霹靂」の劇団ひとり。出演は「騙し絵の牙」の大泉洋、「太陽の子」の柳楽優弥、「あのこは貴族」の門脇麦、漫才コンビナイツの土屋伸之など。

昭和40年代の浅草。大学を中退し、「お笑いの殿堂」と呼ばれるフランス座のエレベーターボーイをしていたタケシは、深見のコントにほれ込んで弟子入りを志願。ぶっきらぼうだが独自の世界を持つ深見から、“芸ごと”の真髄を叩き込まれていく。歌手を目指す踊り子・千春や深見の妻・麻里に見守られながら成長していくタケシだったが、テレビの普及とともにフランス座の客足は減り、経営は悪化していく。やがてタケシはフランス座の元先輩キヨシに誘われ、漫才コンビ「ツービート」を結成。深見の猛反対を押し切ってフランス座を飛び出し、人気を獲得していく。

ビートたけしの原点が分かる作品で、彼がなぜここまで大きくなれたか迫る内容となっている。
というかビートたけしというよりも、深見千三郎が主人公と言っても過言ではないと思う。

深見千三郎という人物の事を今まで知らなかった。たけしを育てた男がいるなんて知らなかったし、これを観てその存在の大きさに驚いた。
また芸人だけではなく、浅草中から慕われる人柄で人情というものを感じた。
こういった人物は男なら誰もが憧れるであろう存在で、自分も例外なく憧れてしまった。笑

また1番の見所はやはり深見とたけしの師弟愛。最初は何もなかったたけしを、深見は段々と認めて育て上げた。たけしの口癖は、深見の口癖だった事もかなり驚きだった。

柳楽優弥の随所にたけしっぽさを出す演技がかなり良い。一歩間違えると下手なモノマネになってしまいそうだが、そこは上手い塩梅でおこなっている。

深見千三郎とビートたけしの2人の人生が分かる映画。
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