柳楽優弥がめっちゃよかった。たけしの仕草や特徴を本当に上手く捉えてて違和感なく感情移入できた。ただ、現代版のたけしの顔は如何にも特殊メイクっぽくて気になってしまった。
題材もそうだが監督も芸人というだけあって笑えるシーンがたくさんある。終盤にかけて哀愁漂う悲しい展開になるけれど、それでも辛気臭くならないのは芸人ならではのユーモアがあるからだと思う。
生活のために舞台を降りるか。夢のために師匠の下から離れるか。それぞれに誇りや野心があって、葛藤があって、その心理描写が丁寧に描かれていて感動した。"芸人"になる以外に道なきカッコいい二人の男や、必死に生きる昭和の人たちの雰囲気を味わえて満足です。
悲しいのに笑えるし、笑えるのに涙が出るし、不思議な映画でした。
