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復讐の記憶のWNTのレビュー・感想・評価

復讐の記憶(2022年製作の映画)
3.6
認知症のピルジュは妻が亡くなったことをきっかけに復讐計画を実行する。
復讐相手の名前を指に刻むことで忘れないようにするピルジュと、元同僚で息子のように可愛がってきた青年インギュが手を組み復讐する。
残された余命わずかな命、消えゆく記憶と戦いながらピルジュが実行しようとしている復讐計画とは。

手紙は憶えているのリメイクで、妻が亡くなり復讐しようとするストーリーと認知症であることは同じだけれど他はほとんど違う。

イ・ソンミンが演じる無表情で掴みどころのないピルジュには不思議な魅力があり、後半の表情が全てを物語っている。
覚悟を決めてインギュを巻き込み復讐するところがオリジナル要素で、違う結末が観られる点や真の復讐の意味を問う対話が面白かった。

本当のことを知った時何を思ってどう感じるのか。
辛い記憶と過去を忘れられたらいいけれど、過去は変えられないし自分を許せない。
ピルジュの心を上手く表現しているラストと、人間の記憶について考える終わり方がよかった。
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